そして、波子は出家する。

名古屋大須観音あたりで呑んでます。

前の店を出て、この店まで歩きます。

やや早足で歩きます。

短い足でも急ぎます。

というのが、次の目的の店が間もなく開店時間なのです。

開店時間前に並ぶことができると1回転目で入れるのです。

だから、歩きます。

開店2分くらい前に到着し、なんとか席に座れたのでした。

そんなに急いで酔っぱらってない?なんて心配してくれた

そちらの有閑マダム、ありがとうございます。

最近ね、アキレス腱が痛いんですよ。

だから、ダッシュが怖い。

アキレス腱を切ったらと思うと怖いのであまり走れない。

痴漢誰か追いかけてって言われても、ダメなんです。

ゴメなさい。

どうでもエエ話でしたね。

座った席は奥のコの字カウンターだったので奥からの注文は

この天井からぶら下がったハンドマイクで行われます。

話かわりますが、こないだ飛行機から降りるとき、後方座席から

前方のドアまで歩いてる途中でね、シートに10円玉が落ちてるのを

発見したんですよ。

あ!と思ったけど、ココで拾いにいったら目立ちますでしょ。

だから、やめときましたよ。

もちろん、拾った十円玉はさんに渡します。

するとやね、さんが

あのお名前と連絡先をお聞かせ願えませんかと言うでしょう。

そしてら、

の交換じゃダメですか?ってね

バカ!って言っていいよ

実際にそんな勇気もないんですけどね。

若い頃にね、飛行機に乗ってたらさんが近づいてきたんですよ。

ワシに話があるの?って思ったら、ワシの隣にいらっしゃるお婆様に用事が

あったんですよ。

どうも、羽田空港についたらすぐに国内線に乗り換えないといけないとか。

で、飛行機が到着して、他の乗客がシートベルトを外す前に迎えに来ますので

私についてきてくださいという説明なんですよね。

どうも、この飛行機が遅れてて乗り継ぎ時間がないんでしょうね。

それを聞いてて、ワシが

荷物は上に積んでるんですか?積んでるんなら、私が取っておろしましょう

って言うたんですよ。

そしたら、可愛いさんが瞳をキラキラさせて

ありがとうございます。ご親切感謝しますって。

コレはきっと何かキッカケになるぞって思ってね、名刺を胸ポケットに入れたんですよ。

え?ナニするんやって?

もちろん渡して連絡貰おうとね。

そしたら、またさんがやってきてね

お客様、お願いがございます。こちらのお客様のお荷物を持って一緒について

来てはいただけませんでしょうか。

え?いいですよ。運びますよ

ありがとうございます。親切な方でよかったです。ってまた瞳をキラキラっと

させてワシを見つめる。

もろた!ですよね。

いよいよ着陸ですよ。

そしたら、先ほどのさんが近づいてくる。

さ、どうぞという。

ワシは立ち上がり、上からお婆様の荷物をおろす。

そして、さんを先頭にお婆様、そしてワシが一列になって通路を走る。

ワシはそっと左胸に忍ばせた名刺をつかむ。

渡すチャンスはお婆様を無事、乗り換えの搭乗ゲートまでご案内して、お疲れ様ですと

会話を交わしたその時がチャンスだ!と。

走ります、やがて飛行機を出る。

そしたら、先頭を走ってたさんが外で待ってたオッチャンにこちらのお客様です。

と説明をする。

そしたら、オッチャンがではこちらです。とお婆様とワシを案内する。

え?さん、あなたは?

ワシはお婆様の荷物を抱えながら振り返る。

ありがとうございましたと深とお辞儀するさん。

さん、一緒やないの?

オッチャンに案内され、お婆様とワシは走ります。

そして搭乗ゲートへ。

荷物をお婆様に渡し、ワシは見送る。

あぁ

そんな話を思い出しました。

また、長い話になってもたがな